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Sa. 04. Feb. 2012
ドイツワインの森へ 印刷 Eメール
18 Mai 2007 Nr. 663   

ドイツワインドイツは世界に類のないワインの宝庫、と言ったら、驚かれるでしょうか?でも、それは本当のお話。実際に13の地域で生産されているワインの種類はあまりにも多彩で、一言でご紹介することはできません。

例えばドイツでは、小さな家族経営の醸造所であっても、ドイツならではのリースリング、そしてフレンチスタイルのピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)という、収穫期も醸造方法も全く異なる白ワインと赤ワインの双方を、当然のごとく生産していることが多いのです。またそれ以外にも、ドイツならではの品種やヨーロッパ各国の品種を積極的に取り入れ、どんな嗜好にもぴったりのワインが見つかるバラエティの豊かさを誇っています。お互いワインの好みが正反対のカップルでも、ドイツの醸造所でなら、きっとそれぞれお気に入りのワインが見つかるはずです。

また、ドイツの造り手は、1つの品種を様々な成熟度、気象条件で収穫し、同じぶどうから、いくつもの異なるタイプのワインを生み出したり、発酵温度をうまくコントロールして、辛口から甘口に至るまで、様々な味わいのワインをつくり出すなど、他国ではあまり行われていない繊細な醸造技術を持っています。

このように、造り手たちが多くの種類の個性的なワインを生み出しているため、ドイツワインがちょっとだけ複雑で、わかりにくくなっていることも事実です。でもドイツワインの味覚自体はストレートかつクリアで、少しも難解ではありません。

ひとつ知っておくと便利なことがあります。それは、ドイツワインを代表する白ワイン、リースリングの包容力の大きさです。リースリングは、たった1つの品種でありながら、ライトなものから重厚なものまで、また辛口から甘口、そして極甘口まで、様々な表情を見せてくれます。そして、特に食中酒としてお薦めのQbA(クーベーアー)、カビネット、シュペートレーゼといったカテゴリのワインは、たいていの食事と難なくマッチしてしまうのです。つまり、合わせられる料理の幅が他の品種と比べてとても広いのです。それはリースリングの持つ清涼感と軽やかさ、そしてフルーティーさのおかげでしょう。

ひょっとすると、すでに文中に、聞いたことのないワイン用語が登場して来ているかもしれません。でも、どうかご心配なく。次回から一歩ずつ、ドイツワインの森の中へ一緒に入って行きましょう。みなさんの方でとりあえず準備が必要なのは、ワイングラスとコルク抜きだけ。毎回、厳選した醸造所とお薦めワインも紹介していきます。

Weingut Keller ケラー醸造所(ラインヘッセン地方)

ケラー醸造所

収穫量を大幅に減らし、凝縮した偉大なリースリング、偉大なシュペートブルグンダーを次々に産み出すことで、大衆ワインの産地だったラインヘッセン地方のイメージをすっかり塗り替えた家族経営の醸造所。美しく手入れされたぶどう畑を一目見れば、この醸造所がいかに日々の畑作業の積み重ねを大切にしているかがわかる。ケラー父子の丁寧な共同作業から生まれるワインの数々は、辛口から極甘口までカバーする意欲的なコレクション。

Weingut Keller
Bahnhofstr.1 67592 Flörsheim-Dalsheim,
Tel.06243-456
www.keller-wein.de


2006 Riesling trocken
2006年産 リースリング・トロッケン(辛口) 6.20ユーロ

リースリング・トロッケン 多くの醸造所が、様々な品種の「グーツワイン」、あるいは「グーツリースリング」というカテゴリーのワインを生産しています。ワイングート(ワイン醸造所)のスタンダード・ワイン、あるいはスタンダード・リースリングのことです。ランクは通常、肩書きなしのQbA(クーベーアー)。エチケットにはグーツワインの表示はありません。一流醸造所のグーツワインには、QbAより上位の肩書きつきワインに負けない中身が詰まっていることが多いです。何と言っても醸造所の名刺となるワインですから、造り手も力を入れています。グーツワインは毎日飲みたくなる、軽やかなオールラウンドワイン。初めての醸造所のワインは、まず グーツワインから試してみてはいかがでしょう。
 
岩本順子(いわもとじゅんこ) 翻訳者、ライター。ハンブルク在住。ドイツとブラジルを往復しながら、主に両国の食生活、ワイン造り、生活習慣などを取材中。著書に「おいしいワインが出来た!」(講談社文庫)、「ドイツワイン、偉大なる造り手たちの肖像」(新宿書房)他。
www.junkoiwamoto.com
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