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富田平選手、ようこそデュナモ・ドレスデンへ!

「三度の飯よりもサッカーが好き」というほど、地元クラブのデュナモ・ドレスデンが好きなドレスデンっ子。熱狂的なファンの方が悪目立ちしがちなこのクラブの2軍に日本人選手が入団したという情報を得て、インタビューを敢行しました。

富田平
ドレスデン市内のカフェにて、インタビュー取材に応じてくれた富田選手

京都出身、現在20歳の富田平選手は、お兄さんの影響でサッカーを始め、7歳のときに地元クラブに入りました。JFAアカデミーを経てシャルケU17、U19、オーバーハウゼンU19に所属。けがのため一時期帰国しましたが、その後キッカーズ・オッフェンバッハⅡへ加入し、紹介によってデュナモ・ドレスデンの練習に参加することになりました。練習初日は、雪が降るマイナス13度の寒さ。「雪の中では判断ができないから帰って良い」との監督の言葉に、ほかの参加選手は帰ったものの、富田選手は1人残って練習を行い、その場で入団許可を得ました。

そんな富田選手に、新天地での生活についてうかがいました。サッカーそのものについては、1軍とは違って2軍の選手はほぼドイツ人であるため、フィジカル面を強調したドイツらしいプレーをするとのこと。1週間のスケジュールは規則正しく、練習5日、試合1日、オフ1日。1回の練習時間は2時間で、1日に2回行うことも。新しいクラブで特に強く感じたのは、環境が「しっかりしている」こと。例えば、所有するグラウンド数が多いため、毎回違うグラウンドで練習し、ほぼ毎日、その芝の手入れを行います。また、監督とコーチ、チームスタッフ全員が選手のために動き、それは住宅探しの手伝いなど、私生活にまで及ぶそうです。そして何よりも、この町はデュナモ・ドレスデンのファンによって成り立っているのだと感じたと言います。確かに、ドレスデンには他チームのファンであることをカミングアウトできない雰囲気があるかもしれません。

さて、気になる食生活はというと、毎日自炊し、試合前はパスタや丼物といった炭水化物を中心とした食事、試合後はオレンジや豚肉など、疲労回復に効くビタミンやタンパク質を多く含む食事を心掛けているとのこと。アルコール類はけがの回復を遅らせるため、口にしないそうですが、友人たちと楽しくお酒が飲めないのは唯一残念だと語っていました。

インタビューで深く印象に残ったのは、良い環境でサッカーができるのは多くの人の支えがあってこそという感謝の気持ち、そして「僕にはサッカーしかないので」という迷いのない真っ直ぐな想いを富田選手自身が持っていることです。試合で見せる姿は彼のほんの一面に過ぎず、その裏には日々の地道な練習の積み重ねがあることもうかがえました。

ところで、「成コレ」という言葉が生まれるほど、サッカー選手はファッション・アイコンとしても注目されています。「ファッション、大好きです!」と語る彼のファッションセンスにも、きらりと光るものがありました。日本人選手の登場により、今まで横目で見ていただけの地元チームも、身近に感じられそうです。富田選手を応援しに、皆でスタジアムへ行きましょう!

デュナモ・ドレスデンのHP
www.dynamo-dresden.de

福田陽子さん福田陽子
横浜出身。2005年からドレスデン在住。ドイツ人建築家の夫と娘と4人暮らしの建築ジャーナリスト。好奇心が向くままブログ「monster studio」公開中。
http://yoyodiary.blog.shinobi.jp/
 
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