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17世紀の木組みの家が連なる 国境沿いの町モンシャウ

ノルトライン=ヴェストファーレン州の西の端に、木組みの家が連なる小さな町Monschau(モンシャウ)があります。公共交通機関では行きにくいため日本ではあまり知られていませんが、アイフェル国立公園の大自然に囲まれたこの町は「die Perle der Eifel」(アイフェルの真珠)と呼ばれ、四季折々の美しい景色が楽しめる国内でも人気の観光地です。

ノープランだったとある休日、良い天気だったので家族と行ってきました。デュッセルドルフからは車で1時間半ほど。旧市街の入り口の駐車場に車を停め、石畳の町を徒歩で巡ります。小さな路地にも木組みの家が連なり、おとぎ話の世界にタイムスリップしたような雰囲気です。この町は300年ほど前に布織産業で繁栄し、山間の立地ということもあって二度の世界大戦でも被害を逃れ、当時の姿が美しく残っているそう。

モンシャウの美しい町並みモンシャウの美しい町並み

歩くだけなら1~2時間で見て回れる規模ですが、博物館や絵画ギャラリーにガラス工房、高台には町全体が見渡せる中世の城もあり、こぢんまりした中にも見どころはぎっしり。町の中心を流れるルール川沿いにはレストランやカフェが並んでいるので、美しい景観を眺めながらゆっくり食事やお茶を楽しむのもおすすめです。観光地のため日曜日でもお店が開いていて、お買い物ができるのもうれしいところ。土産物店だけでなく、陶器やクリスマス用品のお店があり、私たちが訪れた日もにぎわっていました。旧市街は車が来ないので、わが家は歩きたい盛りの1歳半の娘を歩かせてのんびりお散歩。小川のせせらぎを楽しみながらランチをし、充実した1日となりました。

さて、忘れてはならないモンシャウの名物といえば「Senf」(マスタード)。ぜひ、レストランで「Senfsuppe」(マスタードスープ)を試してみてください。名前だけ見ると、辛い? 酸っぱい? と想像しづらいかもしれませんが、クリームベースのスープにマスタードの程よい酸味が加わり、クセになる味です。

私はすっかり気に入って、町外れにある老舗のマスタード屋さんにも立ち寄りました。100年以上前から続く伝統的なレシピで、昔は水車を回して作っていたとか。種類も多く、クラシカルなものからドイツならでは(?!)のリースリングやビール風味のものまで、計20種類ほどが並んでいました。たかがマスタードと、あなどることなかれ。冬定番の煮込み料理(例えばアイントプフやロールキャベツなど)に添えると、コクと旨味がアップして本場の味になります。

種類豊富なマスタードが並びます!種類豊富なマスタードが並びます!

町の周囲にはハイキングコースが整備されていて、トレッキングをしに行くのも良さそうです。ベビーカーOKのコースもありますよ。さらにコロナ禍で過去2年間中止だったクリスマスマーケットが、今年は復活!11月25日(金)から開催される予定です。年によっては雪が積もることもあるモンシャウ。その幻想的な雰囲気を味わいに、また訪れたいと思いました。

モンシャウのクリスマスマーケット!モンシャウのクリスマスマーケット!

石井 いしい めぐみ
出版社勤務ののち、夫の駐在に伴い2019年7月に渡独。現在は、デュッセルドルフ生まれの1歳半の娘の子育てに奮闘中。趣味はライン川での散歩とオーブン料理。
 
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