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「パンを分け合う」

13世紀にアッシジの聖フランチェスコが創設した「托鉢修道会」として知られるカトリック教会のフランシスコ会が、現在、デュッセルドルフで新たなチャリティ・プロジェクトを展開中です。これは、「ビジョン-分け合うこと(Vision: teilen)」と名付けられた貧困支援活動の一環。デュッセルドルフ旧市街にある有名パン屋ヒンケル(Hinkel)が中心になり、さらに5軒のパン屋(Hercules, Kapust, Puppe, Schlueter, Tiggelkamp)が参加したプロジェクトで、これらのお店で500g のライ麦混合パン(Roggenmischbrot) を買うと、1斤の単価1,80 ユーロのうち20セントが援助活動に寄付されるという仕組みです。初日の5月5日は、ヒンケルの店舗前(Mittelstr.) で80斤のパンを販売。またたくまに完売したそうです。

ヒンケル
ヒンケルはいつも大賑わい

フランシスコ会はかつて、貧しい人のために路上で托鉢をする修道会として始まりました。その精神は今も健在で、貧困にあえいでいる人のための緊急援助を活動の柱に、生活困窮者やホームレスのための食事サービス、東アフリカや中南米の開発援助などを行っています。同修道会では現在、デュッセルドルフ市内で週6日250~300食分のスープの配給を行っており、この活動を支えるために、年間12万ユーロが寄付でまかなわれているのだそうです。

キャンペーンを展開中
キャンペーンを展開中

同修道会のペーター修道士は「パンは生きるための基本的食料品。つまり、基本的人権につながるシンボルでもあります」と、今回のプロジェクトの意味を語っています。パンを買うとき、「日々のパンが食べられること」の価値を改めて考えさせられる機会になりそうです。各パン屋では、このライ麦混合パンを毎日60斤以上焼きます。同プロジェクトは秋まで行われます。

編集部K
大のあんこ好き。馬力と集中力が切れてくる午後 3時のおやつはなんたってあんぱん。近所の日本パン屋へ調達に走る時ぞ、「デュッセルドルフに住んでいて良かった」と思う瞬間です。
 
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