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年に一度の博物館の祭典 Museumsuferfest

フランクフルトには40館以上の博物館がありますが、その多くがマイン川両岸に広がる博物館通り(Museumsufer)に集まっています。毎年8月の最終週末に行なわれる1年に1度の恒例文化フェスティバル「Museumsuferfest」では、専用チケット(7ユーロ、6歳以下は無料)を購入することで、イベント開催の3日間、30館以上の博物館に自由に出入りすることができます。しかも、開催期間は遅くまで開館している博物館もあるので、普段は見ることのできない夜の博物館も体験できます。

マイン川沿いのにぎわいマイン川沿いのにぎわい

お祭り期間中は、博物館以外でも多くの催しがあります。マイン川沿いには多くのライブ会場が設置され、さまざまなグループや国の音楽を楽しむことができます。中には、ダンスクラブの子どもたちが日ごろの練習を披露するステージもありました。マイン川では、ドラゴンボートレースが開催されていて、先頭に置かれた太鼓音に合わせて、ボートのスピードを競い合っていました。橋から吊り降ろされたベルが鳴らされるたびに、川沿いの観客から大きな声援がなり、とても面白かったです。

フランクフルト通信博物館にて、出迎えてくれた電話線のヒツジフランクフルト通信博物館にて、出迎えてくれた電話線のヒツジ

ほかにも欧州諸国やアジア、アラブ諸国の食べ物などを出す屋台、ビールやワイン、カクテルなど幅広い飲み物を提供するスタンド、アーティストの手作り作品を購入できるスタンド、伝統文化や地元の特産物を紹介するスタンドなどなど、川沿いを歩いているだけでもお祭りの雰囲気が目いっぱいに楽しめました。

せっかくなので時間の許す限り何館か博物館に入りましたが、特に興味深かったのは、フランクフルト通信博物館(Museum für Kommunikation Frankfurt)でした。電話線で作られたたくさんのヒツジのオブジェに迎えられて館内に入ると、通信に関する時代の移り変わりについて、体験も交えながら紹介している展示を見ることができます。300年ほど前は、1通の手紙を送るだけでも2週間以上も要していたそうです。ボタン一つで連絡を取り合えるようになった子どもたちにとっては、とても想像が付きにくそうでした。

実用工芸博物館(Museum Angewandte Kunst)にて、フランクフルトの土地価格を示すタワー実用工芸博物館(Museum Angewandte Kunst)にて、フランクフルトの土地価格を示すタワー

ほかにも、電話がどう進化してきたのかについての展示が、子どもたちの興味をそそっていました。アニメで見たことはあるけど、実際に使用してみるとかけ方が分からないダイヤル式電話や、電話線と電話線を繋いで昔のオペレーター役を体験したり、道標で使用されていたサインを相手に送ったり、モールス信号でメッセージを送ったり……。体験してこそ深く理解できる、とても興味深い博物館でした。

S. ヨーコ
2013年からヴィースバーデンに在住。日本とドイツで出産を経験し、現在は2児の母。つたないドイツ語にあくせくし、日々格闘中。人の工夫が伝わる建造物や食器を見るのが好き。

 
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