Hanacell

フンデルトヴァッサーの建築

市内を走るU1に乗っていると、Zeilweg 駅周辺で突如変わった建物が目に飛び込んできます。てっぺんに金色のタマネギを乗せたこの何ともメルヘンチックな建物は、「Hundertwasser-Kindertagesstätte」という保育所です。これを考案したのは、オーストリアの芸術家フンデルトヴァッサー。(本名フリードリヒ・シュトヴァッサー、1928~2000)オーストリアのガウディーとの異名を取り、曲線を多用した色鮮やかな外見の建築で良く知られています。最も有名な彼の建築は、ウィーンの「フンデルトヴァッサー・ハウス」でしょう。1日に約1500人が訪れるウィーンの観光スポットにもなっており、私もオーストリアに旅行した際に見学に行きました。

Wohnanlage In den Wiesen
Wohnanlage In den Wiesen

しかし何もオーストリアまで行かずとも、ドイツ国内で、しかもフランクフルト周辺で彼の作品を見ることができるのです。その1つがこの保育所。大人でも見ているだけでわくわくしてくるこの建物に、子どもが反応しないわけがありません。それ自体が1つの大きな遊具のような建物の下、豊かな感性を持った子どもたちが育っていくのでしょうね。

フランクフルト郊外のBad Sodenでも、彼の作品を見ることができます。中央駅から徒歩10分ほどの場所にあるQuellenparkの中に、「Wohnanlage In den Wiesen」はひっそりと佇んでいます。ここは17室からなる住居になっていて、フンデルトヴァッサー・ハウスを彷彿とさせる外観。多くの緑に囲まれて小川のせせらぎを聞きながら、カラフルに波打つ建物を眺めていると、不思議な世界に迷い込んだような感覚に陥ります。ちなみに、この周辺にある家々は文化財として保護されており、その古い家並みとフンデルトヴァッサーのユニークな建物、そして公園の自然との絶妙なハーモニーが楽しめます。

日本でも、大阪市のゴミ処理場「大阪市環境局舞洲工場」や民放TBS局の「21世紀カウントダウン時計」などを手掛けたフンデルトヴァッサー。「百水」との雅号まで持つ彼の作品は、日本人の趣向と一致する所があるのかもしれませんね。

Hundertwasser-Kindertagesstätte
Hundertwasser-Kindertagesstätte

カラフルな色彩と球を用いた柱も彼の作品の特徴
カラフルな色彩と球を用いた柱も彼の作品の特徴

石野 あやか(いしの あやか)
ドイツW杯の折に渡独。初めてのドイツ、初めてのヨーロッパの地がフランクフルトでした。昼間から堂々とビールを飲める素敵な文化に魅せられて、1年間の滞在予定が、気がついてみれば3年目突入。こうなったら、次のW杯もドイツで観戦だっ!
 
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