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晴れた日は森へ行こう!

緑が多いドイツには、自然を身近に感じられる公園も多く、雲1つない晴天に恵まれた日などは、老若男女を問わず多くの人々が公園の木々に囲まれて思い思いのひとときを過ごしています。ちょうど今頃の季節には、太陽の恵みを余すことなく全身に取り入れようと、ビキニ姿(時にはトップレス!?)で寝そべる女性を見かけることも。日本人が思い浮かべる公園のイメージからすると、かなり衝撃的な光景ではありますが‥‥‥。

そして中には、公園というより森と呼んだ方がふさわしいほど大規模なものもあります。その最たるものが、“Frankfurter Stadtwald”。こちらはその名の通り、市営の「森」です。フランクフルト国際空港から東に広がる森林の敷地面積は約4800ヘクタールで、大都市近郊にある地方自治の森林としては最大級の規模です。年々近代化するフランクフルト市街地に隣接するこの場所の役割は、やはり都市の緑化。自然や新鮮な空気が人間にとって何よりも大切と考えるドイツ人らしく、手入れの行き届いたさわやかな森となっています。

摩天楼の真下に広がる広大な森林
摩天楼の真下に広がる広大な森林

広大な敷地の中にはいくつもの遊具付き公園や、バーベキューが楽しめる施設、池などがあります。また遊歩道が張り巡らされ、ピクニックやジョギング、サイクリングを楽しめるようにもなっています。野生動物も多く生息しているようで、散歩を楽しんでいる最中に野うさぎやきつね、いのしし、ノロジカなどに遭遇する可能性もあるとか。

5月の祝日“Pfingstfeiertag(聖霊降臨節)”にこの森を訪れてみると、ちょうど“Frankfur ter Wäldchestag”というお祭りの真っ最中でした。最寄りの駅から人が次々と森の中に引き込まれるように入っていく様子は、なんとも不思議。緑のトンネルを抜けると、おなじみの屋台や移動遊園地が木々の合間を縫って設置され、森のお祭りがにぎやかに執り行われていました。これは100年以上も前から続いていると言われる伝統的なお祭りで、毎年、聖霊降臨節の前後の4日間行われています。

この期間は老いも若きも昼までには仕事を終わらせ、家族全員が揃って森に集まり、市民同士の交流を深めていたそうです。年齢や身分に関係なく食べ、飲み、語り、明日への活力を養う、そんな重要な伝統行事が、今でもフランクフルトの重要なイベントの1つとして息づいているのです。

Wäldchestagは今でも大切なイベント
Wäldchestagは今でも大切なイベント

石野 あやか(いしの あやか)
2006年のサッカーW杯ドイツ大会にタイミングを合わせて初渡独。国内外への交通の便の良さと、ほどよい田舎臭さを併せ持つフランクフルトから離れられなくなっている、ビールと旅行が大好きな不良主婦。
 
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