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世界に響け! 和太鼓の音

和太鼓——言わずと知れた日本を代表する打楽器。その歴史は古く、縄文時代にはすでに情報伝達の手段として利用されていたという。ほかの打楽器と比べて残響が非常に良く、余韻が残るのが特徴。

ドンドンドン♪ カッカッ♪ という太鼓の音が聞こえてくると、幼い頃のお祭りの記憶がよみがえってきて、自然とウキウキした気持ちになってしまうのは私だけではないはず。そんな日本人の身体にしみ込んだこの音が、日本特有の「音楽」として世界中の人々を魅了しています。

「ようこそ、ドラム地獄へ。ヤマトの爆音がアルテ・オーパーに響き渡る」。8月のある日のビルト紙にこんな見出しが躍りました。奈良県明日香村に拠点を置く日本有数の和太鼓集団「倭 YAMATO」が、フランクフルトのアルテ・オーパーで公演を行った際の記事です。「倭 YAMATO」は世界45カ国で過去200回以上の公演回数を誇る、世界的にも有名な集団。今回の公演はヨーロッパツアーの一環で、ドイツ国内では、ほかにもベルリンやミュンヘンなどを回っているそうです。

YAMATO
今回のテーマはMaturiでした
©Lucienne van der Mijle

運良くチケットが手に入ったので、フランクフルトの公演を観に行ってきました。普段はクラシックコンサートやミュージカル、オペラなどを上演するアルテ・オーパー。ロビーの雰囲気はいつも通りでしたが、いざ舞台の幕が上がると、そこはもう和太鼓一色。筋肉隆々の男女が大小さまざまな太鼓を、時には持ち上げ、時には首からぶら下げつつ、激しい動きとともにリズミカルに打ち鳴らします。和太鼓の演奏と言うより、打楽器によるエンターテインメント・ショーと呼ぶ方がふさわしいほどバラエティーに富んだ内容で、和太鼓を知らない外国人も、そして子どもも大人も楽しめる内容となっていました。

とはいえ、演者がバチを振るうたびに腹の底に響いてくる重低音は和太鼓そのもの。その音は、太鼓が大きくなればなるほど強く大きく響きます。最後に登場した巨大太鼓は日本でも見たことがないほどの大きさ。(これをドイツまで運んだだけでもビックリ!)その音(というより振動)は、まさに全身に響き渡りました。

演奏が終わると、和太鼓の魅力とエネルギッシュな演奏に、客席からはスタンディングオベーションの嵐。言葉を一切使わずに日本の伝統的な楽器のみで大勢の人の心を動かしたパフォーマンスに拍手です。

www.yamato.jp

フランクフルトの「アルテ・オーパー」
フランクフルトの「アルテ・オーパー」

石野 あやか(いしの あやか)
2006年のサッカーW杯ドイツ大会にタイミングを合わせて初渡独。国内外への交通の便の良さと、ほどよい田舎臭さを併せ持つフランクフルトから離れられなくなっている、ビールと旅行が大好きな不良主婦。
 
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