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若手シェフによる料理の競演

ドイツ人が好きな食べ物。それはパンとソーセージ、ジャガイモ&ザワークラウト。これにビールがあれば最高!というイメージは、ドイツに4年近く住んだ今でも大きく変わることはありません。そのくらいドイツの食文化は、良く言えば「安定している」、悪く言えば「代わり映えしない」という印象が強いです。しかし嘆くことなかれ。そんなドイツでも、新しく、かつ美味しい料理を探求する人たちが多く存在します。

フランクフルトで活躍する若手シェフが集まって、その腕を競い、披露する“VIER FÜR FRANKFURT”。1年間に計4回開催され、4人のコックがそれぞれ前菜、アントレ、メイン、デザートの4品目を持ち回りで作るという趣向のイベントです。記念すべき4年目の今回は、日本人コックが参加する特別バージョン。ほかにドイツ人2人、アメリカ人1人が参加し、国際都市フランクフルトならではのインターナショナルな顔ぶれとなりました。

フランクフルト
メイン料理と「純米酒 京都」

今年の最終回を飾る今回は、「King Kamehameha CLUB」で行われました。クラブが会場ということで少し狭い感じはしましたが、それでも70人以上のお客さんが席を並べました。皆さんインターネットで応募して来た一般客ですが、多くは各シェフが働くお店の常連客だそうです。そのせいか、会場はなんともアットホームな雰囲気。今回で3度目の参加というマインツから来ていた女性は、「ここでの料理にはいつも驚かされます。毎回どんな料理が出てくるかワクワクします」と楽しそうに話してくれました。

今回はメイン料理にワインではなく日本酒を合わせるといった、なんともジャパニーズ色の強い会。その他の料理も和風テイストのものが多く、皆さん「これはいったい何だろう?」といった顔つきで箸を(実際はナイフとフォークですが)進めていました。メインに合わせて日本酒が出てきたときには、「このラベルには何て書いてあるの?」と聞きに来る人まで出るほど、みなさん興味津々でした。今回振舞われた日本酒は「純米酒 京都」というお酒で、市内にある日本雑貨店「京都センター」が特別に提供したもののようです。さっぱりとした辛口で飲みやすく、メインの肉料理にもぴったりマッチしていました。

今回、日本人コックとして参加した鈴木さんは「どのような料理が喜んでもらえるのか毎回試行錯誤でしたが、意外にシンプルな日本料理ほど、興味を持っていただける気がしました。ほかのシェフとの交流も刺激的で、大変良い経験になりました」と語ってくれました。日々料理と向き合い新しいものを求める若い人々の活躍が、今後のドイツの食文化を変えていってくれると願いたいものです。

www.vier-fuer-frankfurt.de

フランクフルト
客席の目の前で盛り付けはショーのよう

石野 あやか(いしの あやか)
2006年のサッカーW杯ドイツ大会にタイミングを合わせて初渡独。国内外への交通の便の良さと、ほどよい田舎臭さを併せ持つフランクフルトから離れられなくなっている、ビールと旅行が大好きな不良主婦。
 
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