ジャパンダイジェスト

五感で楽しむお茶の世界 お茶専門店「The English Tearoom」

先日、10年来の友人に勧められて、シュトゥットガルト中心部にあるお茶の専門店「The English Tearoom」を訪れました。2011年4月、ウィリアム王子とキャサリン妃が挙式した日にオープンしたこのお店は、開店以来、多くのお茶愛好家たちが集う場所となっています。

かわいいネコのティーコゼ!かわいいネコのティーコゼ!

このお店の目印は、入り口に掛けられた大きな英国旗。お店の中に入った瞬間、あまりにもすてきな店内の様子を見て、思わず「わぁ!」と声が漏れました。大きな茶葉の缶がずらりと並び、奥にはクラシックなティーカップのセットや、かわいらしいデザインの布製品、テーブルウェアなどが美しく並べられています。別室には英国産のクッキーやビスケット、日本の急須や茶道の道具など、多彩なアイテムがスタイリッシュにディスプレイされていました。明るい声と笑顔で迎えてくれたのは、サビーネさんとカーラさん。お話を伺う際には、おいしいダージリンティーを淹れてくださいました。オレンジとチョコレートのビスケットと共にいただきます。

こちらの店には、常時200種類以上の厳選された茶葉が置いてあるそうです。なかでも、思っていた以上に日本茶の種類が多いことに驚きました。ここにある日本茶はクオリティがとても高いので、香り付けせずに、そのまま飲むのが最もおいしいのだそうです。最近では、カテキンやアミノ酸に注目している健康志向の人や、コーヒーの代わりとして飲む人も増えてきたとか。私がお店にいる間にも、常連さんが4人ほどいらっしゃって、お店のロゴ入りの茶缶に、それぞれお気に入りの銘柄の茶葉を詰めてもらっていました(「茎茶」を指名しているお客さんも!)。茶缶やジッパー付きのパッケージは、次回以降も持参すれば容器代がサービスされるなど、環境に配慮した取り組みも積極的にされています。

日本茶がずらりと並んでいます日本茶がずらりと並んでいます

カーラさんは日本にご縁があり、隔年で日本を訪れているそうです。つい最近では、静岡県のふじのくに茶の都ミュージアムで茶摘みと手揉み茶のワークショップに参加したのだとか。大変貴重な経験をしたと、うれしそうに話してくれました。一方サビーネさんは、お店が休みの日には専門的なお茶のセミナーなどを開催しているそうです。気になる方は、ぜひお店のウェブサイトをご覧ください。そのほかにも、季節に合ったお茶の楽しみ方のアイデアや、お店で扱う商品の紹介などを美しい写真と共に見ることができます。

サビーネさんとカーラさんサビーネさんとカーラさん

秋以降は、身も心も温まるお茶や、クリスマスプレゼントを求めて来店するお客さんが増えるのだそうです。ここなら、日本好きの方へのプレゼントも見つけられるかもしれませんね。

The English Tearoom:www.the-english-tearoom.de

グリュッツマン 貴子( たかこ )
おんせん県出身。ドイツ人の夫と、二人の子どもと日独いいとこどりの暮らし。趣味は、( こうじ ) を醸して発酵調味料を手作りすること。世界各地に住む日本人の醸し人仲間たちと共に、糀の可能性を研究する「伝統食クリエイター」としても活動。台所はいつも実験室のようになっている。

 
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