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Fr. 24. Nov. 2017

いつもの美容習慣を見直そう - ドイツで美しい素肌を再発見!

「インダストリー4.0」という言葉が生まれて早5年。当初は、産業界に革命を起こすことを目指してドイツが世界に発信した決意表明だったが、昨年頃から目に見える形で各国を巻き込み始めた。グローバルな課題へのアプローチの手段として、ますます注目を集める第4次産業革命。この「革命」が近い未来、私たち一般市民の生活に与える影響について一緒に考えてみましょう!(編集部:高橋 萌)

参考: 「新産業構造ビジョン中間整理」(2016年4月)産業構造審議会、新産業構造部会  
2016年版ものづくり白書(2016年5月)経済産業省
Umsetzungsstrategie Industrie4.0,  
Ergebnisbericht der Plattform Industrie4.0(2015年4月)
プラットフォームインダストリー4.0 www.plattform-i40.de
「未来年表」博報堂生活総合研究所 http://seikatsusoken.jp/futuretimeline/
日独経済シンポジウム(2016年5月23日)
国際産業技術見本市ハノーバーメッセ2016(2016年4月25~29日)

第4次産業革命にまつわる5つの誤解

1

第4次産業革命の世界は始まったばかり!

NO! 実は、まだ始まってはいません。

18~19世紀に英国で起きた、蒸気機関の発明による第1産業革命。19~20世紀、石油と電力を活用し、大量生産を可能とした第2次産業革命。そして、20世紀後半からのコンピュータ制御を活用した第3次産業革命。ここまでは、歴史を振り返って名づけられたもの。第4次産業革命は、ドイツ政府が次の時代を見据えて発表した技術戦略「インダストリー4.0」によって、世界に強烈な印象を与えましたが、現在は、第3次から第4次への革命の過渡期にあるといえます。ドイツでも、実証実験が行われ、モデルケースを模索しているところ。第4次産業革命後の世界が始まったと言えるのは約10年後だろうと、ドイツ政府は行動計画を描いています。

「インダストリー4.0」の応用事例 地図上の数字は、ドイツで実施中の「インダストリー4.0」の応用事例。現在、200社以上が参加している。

2

ものづくりの現場の「改善」の延長でしょう?

NO! 社会構造の革新的な変化が想定されています。

「改善」や「改革」ではなく、「革命」という言葉の響きにインパクトがありますが、それほど大規模に、全世界を巻き込んだ社会構造の変革が、すぐそこまで迫っています。人工知能(AI)の発達、情報通信の高速化が待ったなしで進む中、第4次産業革命は時代の必然。具体的にどんなことが起きるかというと、大小様々なモノがネットワークでつながり、リアルタイムで情報の受発信をする「モノのインターネット(IoT)」化が進み、AIを活用しながら最適化することで、従来とは別次元の効率化が実現されます。最大限の効果を上げるためには、企業や国の垣根を越えてつながることが必須条件であり、各国・各企業の変化に応じる力が試されています。

インダストリー4.0

3

ものづくり大国である日本は、
この分野でもかなり進んでいる!

NO! 米国やドイツに遅れを取っています。

AIやIoTを活用したスマートな生産ラインや、ロボットの活用において、日本は世界の最先端の技術を持っています。しかし、GoogleやFacebook、Amazonなどが世界規模のプラットフォームを形成している米国、業界の垣根を越えて国家的な取り組みを進めるドイツなど欧州と比較したとき、第4次産業革命への対応で今、日本は遅れをとっています(新産業構造ビジョン中間整理)。このまま、データのプラットフォームを他国に依存し続けると、国の産業そのものが下請け化する恐れがあると識者は警鐘を鳴らします。ドイツが第4次産業革命をリードしようと急ぐ理由もここにあり、先手を取った国や団体が、第4次産業革命後の世界の勝者となるのです。

オバマ大統領とメルケル首相

4

中小企業には関係のない話でしょう?

NO! 企業規模に関係なく、産業界全体の課題

プラットフォームの構築や、第4次産業革命のコア技術(IoT、AI、ロボット、ビックデータ)の応用など、莫大な投資を必要とする部門に中小企業が参画するのは、ハードルの高い話です。しかし、国内企業の9割以上を中堅・中小企業が占める日本やドイツにおいて、この層との連携なくして、生産性を劇的に高めることはできません。もちろん、中小企業向けには、低価格で導入が簡易なシステムの開発が必要不可欠であるとの認識を、ドイツと日本は共有しています。ここで時代の波に乗れるかどうかが、10~20年後も国際競争力を持った企業であり続けられるかの分かれ目。産業構造や社会的需要の変化は、新しいビジネスモデルで中小企業が勝負をするチャンスでもあります。

メッセ

5

産業・経済界の流行語。一般市民には関係ない。

NO! 産業やサービスが変われば、生活や働き方も変化する

第4次産業革命は当初、低コストで高品質なモノやサービスを生み出すことに主眼が置かれていましたが、近年では、この大きな変化が地球や人類に与える影響についても深く議論されるようになりました。この革新によって、少子高齢化に伴う労働人口の急激な減少や、地球の資源やエネルギー問題といったグローバルな課題の解決を図ることが期待されます。物価や働き方が変わり、時間の使い方が変わり、行動の範囲が広がるでしょう。どのような変化が私たちを待ち受けているのか、想像を膨らませてみましょう。

産業やサービスの変化

4 次産業革命が生活に与える影響

国際産業技術見本市ハノーバーメッセの各ブースや、ドイツ政府の支援を受けて行われている実証実験の例を見ていると、私たちの生活がすでに変わり始めていることが分かります。第4次産業革命のゴールはまだ形を成しておらず、いったいどんな未来が私たちを待ち受けているのか、未知への不安も少なからずありますが、身近な例から近い未来のことを想像してみましょう。

お買い物
オーダーメイドが当たり前に!

買い物

生産ラインをひいて、画一のプロダクトを大量生産する方法が、低コストで効率も良かった時代が終わりを向かえます。IoTを活用したスマートファクトリーでは、消費者のニーズに合わせてカスタマイズされた製品が、もっと安く、早く流通するようになるのです。現在、配送業者が利用している追跡サービスの精度は上がり、物流だけでなく、注文から生産、配送までの一連の流れを一目で確認できるようになるでしょう。また、物流においてはドローンが活躍し、自分の現在地をリアルタイムで知らせて受け取れるようになるなど、新感覚のサービスの誕生に期待が高まります。

お金
ITとの融合でリスク管理と利便性を向上!

お金金融業界では、急速にIT活用が進んでいます。現在、注目されているのはFinTech。これは、従来の金融機関よりの金融サービスのあり方を、IT技術で利用者にとって効率が良く便利な仕組みに変えていこうとする取り組みです。今後、金融においてIT技術はますます重要性を増し、ビッグデータを解析することで、高度なリスク判断が行われるようになります。同時に、伝統的な金融機関だけでなく、FinTech企業など異業種からの参入が進み、電子商取引(EC)の可能性も広がります。起業や中小企業の新規事業の資金調達のハードルも低くなるとみられています。

お金
スマートハウスでもっと省エネ!

省エネ外出先から冷蔵庫の中の食材をチェックしたり、空調を調整したり。スマートハウスは、家の中の様々な機器とサービスがつながることでもっと便利になる可能性を秘めています。外からの侵入者に対する警報機能など、セキュリティー強化への期待もあります。家庭内の電力消費量の見える化と節電はすでに実用化している企業も。スマートハウスはスマートシティーと連動することで、市民生活に密着した多様なサービスに発展しそうです。一方で、住宅環境やセキュリティー・データは悪用される恐れもあります。高度なサイバーテロ対策が必須です。

健康
ウェアラブルデバイスで健康状態を把握

健康ウェアラブルデバイスを用いて、個人の健康データを記録、管理するアプリはすでに存在します。今後、各病院の診療データを統合し、デバイスとつながることで、通院せずとも健康状態の分析が可能となり、個々の健康状態に見合った病気予防のアドバイスや、フィットネス・サービスなどの健康増進サービスが生まれるでしょう。また、介護ロボットが活躍し、一人暮らしの高齢者も自宅で安心して暮らせるように。とはいえ、現在ドイツでは介護ロボットの活用について、「ロボットの世話になる」ことに心理的抵抗を感じるとする意見も根強くみられます。

自動車
自動走行が、移動の自由を広げる!

車ウーバーなどライドシェア(乗り合い)サービスがタクシー業界を席巻している現在、自動車の自動走行も、公道における自動走行の実証実験が各国で実施されている段階にきています。物流やタクシーなどの移動サービスの分野で、価格面、スピード面で飛躍的にサービスが向上するでしょう。一方で、自動運転の安全性、事故が起きた際の保険の問題など、実施前に整備されるべき法的な問題はいまだ残されています。高齢者など交通弱者の移動や限界集落への物流など、高齢社会を支えるサービス、渋滞の解消や環境問題の解消の手段としても 注目されます。

教育
自分に合った学習法で、世界を広げる!

教育今後、生徒一人ひとりの習熟度に合わせた学び方が広がっていきます。個人に合わせた教材や学習コンテンツの提供はもちろん、新しい時代にフィットする人材を育成するという面において、ドイツは学校教育制度の改革を進めています。学校教育と職業訓練を結びつける「デュアルシステム」と呼ばれるドイツの教育システムで、次世代に必要な知識と技能を提供。また、学生だけではなく、第4次産業革命によって、仕事の学び直しが必要な労働者のケアにも重点を置いています。


高度な品質管理で食の安全を守る!

食工場がスマート化するように、農業もスマート化 に向かいます。また、食品加工の現場では、ビッグデータを利用し、消費者のニーズに対応した商品開発が行われます。ICT(情報技術)やICチップを駆使し、トレーサビリティーの確保も自動で管理。例えば野菜が、いつ・どこで取れ、どこに出荷され、どのように消費者の手元に来たのかをトレースできることになります。これは、賞味期限や産地の偽装を回避することにつながり、食の安全の強化につながります。また、食品の栄養や成分表示についても見える化が進み、健康管理に活かせるでしょう。

労働
人間とロボットが一緒に働く!

食第4次産業革命を前にして、一般市民が真っ先に不安を感じるのが労働の問題。今後20年に人間の労働の5~6割をロボットが代行するようになるという試算もあります。過去の産業革命でも多くの職業が消滅してきました。スマホが普及する今、「電話交換手」という職業があったことすら知らない子供もいるでしょう。つまり、テクノロジーの進化によってロボットやAIが代替可能な仕事、例えば運転手や郵便配達人などモノや人を運ぶ仕事、機械的な事務仕事は、人間の仕事ではなくなる可能性が高いのです。

一方、出生率が世界最低レベルのドイツや日本では今後、労働人口が激減します。ロボットに人手不足を補ってもらい、人間は、人間が直接関わることで価値が生まれる仕事に特化することになります。今、当たり前になっている労働時間や勤務制度も変わり、求人は必要なときに、必要な人数だけをグローバルに募集し、労働者は自分の条件に合った仕事を選ぶフレキシブルな働き方が広がります。多くの統計が、相対的に人間の労働量は減り、人間にしか出来ない労働の価値は上がると試算しています。新しい産業やビジネスモデルは、新しい雇用の形を生み出すでしょう。

第4次産業革命へ! 日独の歩み
ドイツ 2010年 ハイテク戦略の2020年に向けた実行計画の発表
ドイツ 2012年 ハイテク戦略行動計画、ドイツ政府が80億ユーロで承認
ドイツ 2013年 プラットフォーム・インダストリー 4.0(PI4.0)の立ち上げ
ドイツ 2014年 新ハイテク戦略を発表
ドイツ 2015年 PI4.0事務局の再編、「インダストリー4.0実現戦略」発表

日本
2015年5月 日独首脳会談、「インダストリー4.0」連携で合意
日本 2015年7月 ロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)発足
日本 2015年10月 インダストリアル・バリュー チェーン・イニシアチブ(IVI)、設立
日本 2016年4月 IoT推進コンソーシアム、設立
日本 2016年4月 産業構造審議会の中間整理 「新産業構造ビジョン」を発表

日本
2016年4月 日本のRRIとドイツの インダストリー4.0プラットフォーム、
IoTで日独連携が成立、6項目で覚書締結へ
 
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