Hanacell

ドイツ・女子サッカーとフランクフルト

ブブゼラの轟音が響く中、ドイツ、日本代表ともに大活躍し、パウル君という人気者まで生み出した2010年のサッカーW杯南アフリカ大会。あの熱狂の日々も今は昔、来年の欧州選手権まではちょっと休憩……と思っているサッカーファンの方、ちょっと待ったー!!今年はドイツで女子サッカーW杯が行われる重要な年であることをお忘れではないでしょうか?しかも、決勝戦の舞台はフランクフルトのコメルツバンク・アレーナ。競技レベル、注目度ともに上昇中の女子サッカーの世界一を決める祭典を見逃すわけには参りません!

ドイツ・女子サッカーとフランクフルトには、実は密接な関係があります。そもそも、ドイツで初めて女子サッカーチームが結成されたのがフランクフルトと言われています。

時は1930年、女性が足でボールを蹴るなんて、はしたないとされていた時代のことでした。チームのメンバーは新聞の告知欄で集められました。当時19歳だった、ガウルスにある肉屋の娘さんはFSV Frankfur tの大ファンで、見ているだけでは飽き足らず、自らプレーしてみたいと思い、応募したそうです。最初の試合では正式なユニフォームはなく、普通の運動着にチームを区別するために色分けした布を縫い付け、頭にはヘディングの衝撃から頭を守るためにベレー帽を被っていました。このような形で始まった女子サッカーですが、当時のサッカー協会に受け入れられず、わずか1年余りで解散を余儀なくされました。

フランクフルト
女子W杯の最終日に、このピッチに立つのは
どのチームか?

公式には女子サッカーが禁止された状態が続く中、1954年のいわゆる「ベルンの奇跡」に後押しされる形でドイツ初の女子サッカークラブが発足。ルール地方を中心に目覚しい成長を遂げ、その勢いにサッカー協会もその存在を無視できなくなっていきます。

そして、57年には初の国際試合が行われました。その会場になったのがコメルツバンク・アレーナの前身にあたるFrankfurter Waldstadion。ドイツvs東オランダの試合に、約4000人の観客が熱狂しました(1-6でドイツ敗退)。その後、70年代の初めにようやくサッカー連盟が正式に女子サッカー競技の許可を表明し、続々と新しいクラブが発足しました。

そんな歴史を持つ女子ドイツ代表は、言わずと知れた強豪チーム。03、07年W杯連覇やオリンピック3大会連続銅メダル、UEFA女子選手権優勝7回などの輝かしい成績を残しています。

第6回目となる今年のサッカー女子W杯は、6月26日から開催。決勝戦を含む4試合がフランクフルトで行われます。06年のW杯同様、マイン川でのオーロラビジョン中継も検討されているとか。もちろん、我らが「なでしこジャパン」の活躍にも注目です!

フランクフルト
決勝戦が開催されるコメルツバンク・アレーナ

石野 あやか(いしの あやか)
2006年のサッカーW杯ドイツ大会にタイミングを合わせて初渡独。国内外への交通の便の良さと、ほどよい田舎臭さを併せ持つフランクフルトから離れられなくなっている、ビールと旅行が大好きな不良主婦。
 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


Nippon Express ドイツ・デュッセルドルフのオートジャパン 車のことなら任せて安心 習い事&スクールガイド バナー

デザイン制作
ウェブ制作

ドイツ便利帳サーチ!

詳細検索:
都市
カテゴリ選択