今年の6月は祝日が多く、早くも夏休月1~10日に開催される予定です。みが始まる学校があったりと、本格的な夏の訪れを感じさせるワクワクな月となりました(祝日がない上に雨の多い日本の6月とは大違いですね)。そんな祝日の1つ、聖霊降臨祭(Pfingsten)をはさんだ10日間にわたり、ヘッセンターク(Hessentag)というお祭りが開催さ れました。
ヘッセンタークは、州が開催するお祭りとしてはドイツで最古、最大規模と言われています。しかし、フランクフルトに数年住んでいながら、その存在を知ったのは今年が初めて。調べてみると、1961年の初開催以来、毎年ヘッセン州の各都市が持ち回りで会場となって行われており、戦後、故郷を追われてヘッセン州に移住してきた人々と、昔 からいる土着の住民とが共に仲良く「ヘッセン人」として暮らし、発展していけるようにとの願いから始まったそうです。そこから少しずつ形を変え、今では伝統的な文化や習慣と現代の生活スタイルとを結び付ける場として、新旧さまざまな催しが行われています。中でも人気が高いのは、有名ポップアーティストによるライブ。今年は米国のロックバンドLinkin Parkやカナダ出身のロックスターBryan Adams、日本でもCDを発売したことのあるWir sind Heldenなどが参加しました。
過去最高の盛り上がりを見せた Hessentag
さて、今年会場となったのはフランクフルトの隣街オーバーウルゼル(Oberursel)。旧市街を中心に閑静な住宅街が広がる、落ち着いたきれいな街です。フランクフルトからのアクセスが良く、インターナショナル・スクールが存在することもあってか、日本人も多く住んでいるそうです。今までにも何度か訪れたことはあったのですが、この 期間のオーバーウルゼルは全く違う一面を見せてくれました。駅に降り立つとすぐ、大きな観覧車がお出迎え。ここを皮切りに、たくさんの人が旧市街へと流れていきます。まさに街全体が1つの大きなお祭り会場といった装いで、訪れた人々は至る所に立ち並ぶ屋台で食べ、ビアガーデンで飲み、ステージ上で繰り広げられる演奏やダンスを楽しんで いました。
ほかにもサッカーやマラソンなどのスポーツ、音楽、演劇、警察官によるデモンストレーション、昔ながらの職人技を体験できるコーナーなど、多岐に渡った趣向で訪れた人々を楽しませていました。最終日には、伝統的な衣装を身にまとった人々が街を練り歩き、10日間にわたる祭りのフィナーレを華やかに飾りました。今回のHessentagには歴代最多の延べ130万人以上が訪れたそうです。
来年はヴェッツラー(Wetzlar)で6月1~10日に開催される予定です。
バンド演奏を聴きながらビールで一息
2006年のサッカーW杯ドイツ大会にタイミングを合わせて初渡独。国内外への交通の便の良さと、ほどよい田舎臭さを併せ持つフランクフルトから離れられなくなっている、ビールと旅行が大好きな不良主婦。