Hanacell

フランクフルト証券取引所の見学ツアー

金融の街として有名なフランクフルトには、国内にある7つの証券取引所の中でも最大規模を誇るフランクフルト証券取引所(Frankfurter Wertpapierbörse)があります。そんなドイツ経済の象徴でもある証券取引所が一般向けの見学ツアーを行っていると聞き、私も参加してきました。

街の中心地ハウプトヴァッヘ近くに位置する証券取引所は、近代的なデパートや金融街の高層ビル群とは対照的に、重厚な外観でその古い歴史を感じさせてくれます。世界の金融市場に多大な影響を与えるこの場所には、日々多くの観光客が訪れ、建物前にある牛と熊の像の周辺には、平日でも記念撮影をする人が絶えません。2つの像はその攻撃スタイルから、牛(bull)を相場の先行きに対する強気、熊(bear)を弱気になぞらえたものだそうです。

フランクフルト証券取引所
相場の変動をなぞらえた雄牛(bull)と熊(bear)の像

見学ツアーはイースター、メーデー、年末年始を除く平日の10時、11時、14時から行われています。最低でも1営業日前の事前予約が必要ですが、誰でも無料で参加できます。私が訪れた日は、50人近い参加者が集まっていました。身分証明書を提示した後、空港並みの厳重なセキュリティーチェックを通って建物内に入り、まずは会議室でプレゼンテーションを受けます。古くから商業と経済の中心地として栄えたフランクフルトでは、1240年から毎年秋に見本市が開かれていたと記録されています。各国から商人が集まり、多種多様な貨幣が使用されていたため、1585年9月9日に為替レートを統一。これが今のフランクフルト証券取引所の起源となったそうです。現在では独自の電子取引システム「クセトラ(Xetra)」を使用することで、1日210万件までの取引を処理できるようになり、世界有数の証券取引所に発展しました。

フランクフルト証券取引所
5つの円形デスクと2つの半円デスクに何十台もの
モニターが設置されているトレーディングフロア

証券取引所の歴史とシステムについて学んだ後は、実際のトレーディングフロアを見渡せるビジターセンターへ。何十台ものモニターが円形に並び、金融エキスパートたちがスクリーンを見つめています。そして、ギャラリーには各国 のテレビカメラが設置され、電工掲示板には株価がずらり。ビジターセンターの床には株価の変動を光で表示するパ ネルがあり、数秒ごとに変化する値動きを視覚的に見せてくれます。経済に疎い私でも、刻一刻と変化する金融市場を目の当たりにし、世界経済の今を肌で感じることができました。「さすが金融の街フランクフルト!」と思わせる興味深い見学ツアーでした。

ビジターセンター
(Deutsche Börse AG)
TEL: 069-21111515

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。
 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


Nippon Express ドイツ・デュッセルドルフのオートジャパン 車のことなら任せて安心 習い事&スクールガイド バナー

デザイン制作
ウェブ制作

ドイツ便利帳サーチ!

詳細検索:
都市
カテゴリ選択