早いもので、今年も年の瀬が近づいてきました。街の至る所がイルミネーションに包まれ、店や道がクリスマスツリーやクリスマスデコレーションで飾られています。どこを歩いても心躍るこの季節、街の中心にあるのはやはりクリスマスマーケット。私が住むヴィースバーデンの隣街マインツでもマーケットがオープンし、最初の週にさっそく行ってきました。
クリスマスマーケットに入って最初に目に飛び込んでくるのは、5層の高さがあるクリスマスピラミッド。木彫りの人形が訪れる人々を出迎えてくれます。その先にあるさまざまな露店では、グリューワインはもちろんのこと、クリスマスらしいかわいい人形やクッキー型などを販売しています。マインツにある露店の看板は全て、「フラクトゥール」と呼ばれる中世ヨーロッパで使われた書体で書かれていて、どのお店もドイツの伝統っぽさを感じます。
光の屋根で、幻想的な雰囲気に
私のお目当ては、マーケット奥にある屋台です。ぶ厚い豚肉を焼いてパンに挟んだ「Schwenkbraten」や、それをたっぷりの玉ねぎと煮込んでパンに挟んだ「Spießbraten」、プルドポークをバーベキューソースに絡めてフライドポテトに載せた「Pulled Pork Fries」。どのメニューも食べ応え抜群で、とてもおいしいです。
今回も、毎年訪れるお気に入りの露店でそれらの食事を堪能しました。普段の生活では、時間に迫られてバタバタすることも多いですが、クリスマスマーケットではすてきな雰囲気のなか、友だちとゆっくり会話を楽しむことができるので、自分にとって一年が終わるこの時期の貴重な時間となっています。
5層の高さのクリスマスピラミッド
夕方に近づき、辺りが暗くなってくると一斉にライトアップされ、クリスマスマーケットならではの幻想的な雰囲気が全体を包みます。マインツのクリスマスマーケットでは、各露店の屋根に光のボールの電飾が飾られていて、それが連なることで、まるで街全体が一つの家のように思えるのです。その光の屋根の下では、見知らぬ人同士でも肩を並べて歩くうちに、まるで昔からの友人のように親しく感じられる、不思議な一体感が生まれます。
私のおすすめは「Pulled Pork Fries」
ドイツに住んでいる人にも、ドイツに遊びに来た人にも、マインツのクリスマスマーケットはとてもおすすめです。フランクフルト中央駅からはSバーンもしくは近郊電車で30〜40分と、アクセスも◎。12月23日(火)まで開催しているので、ぜひお越しください!
2013年からヴィースバーデンに在住。日本とドイツで出産を経験し、現在は2児の母。つたないドイツ語にあくせくし、日々格闘中。人の工夫が伝わる建造物や食器を見るのが好き。



インベスト・イン・ババリア
スケッチブック






