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市の緑地帯、グリーンベルト

フランクフルトと聞くと、高層ビルが建ち並ぶ都会のイメージがあるかもしれませんが、市街地の約3分の1は「グリーンベルト」と呼ばれる緑地帯に指定されおり、ドイツでも有数の緑豊かな街です。広大なグリーンベルトには森や遊歩道、自転車道、遊び場など、魅力的な場所がたくさんあります。

市全体に広がるグリーンベルトの中で、北側に位置するのが旧飛行場(Alter Flugplatz)。以前は米軍の飛行基地だったこの場所には、絶滅危惧種を含む370種もの植物や、希少な両生類、鳥類が生息しています。今でも残る滑走路は、ローラースケートや凧揚げ、自転車の練習にもってこいです。ヘッセン州自然学校(Naturschule Hessen)が主催する園芸講習会や滑走路と格納庫での実験など、イベントも豊富で、近くにはカフェもあり、休日はアクティビティーを楽しむ市民で賑わいます。

一方、市の南側に位置するのが市営の森(Stadtwald)です。総面積は5785ヘクタールに及び、市営の森としては国内最大規模です。自転車やミニゴルフなどのレクリエーションが盛んですが、寒い時期にお勧めなのが「森の家(Stadtwaldhaus)」。ここでは森の植物や動物、生態系、自然について学ぶことができます。

森の家
ユニークな外観の森の家

芝の生えた屋根、ガラス張りの壁に、屋上からは木の枝が飛び出ているというユニークな建物に入ると、床に動物の足跡が描かれています。足跡に沿って木の幹を模した扉をくぐると、そこには自然光が差し込む展示スペースが広がります。普段は見えない土の中の根の様子や生態系を学ぶためのパズルなど、視覚的に分かりやすく展示してあり、興味をそそられました。奥の部屋では、顕微鏡で虫や葉を覗くことができ、丸窓からは隣接する沼の様子が観察できます。

展示室
顕微鏡が並ぶ奥の展示室では、実験イベントも開催

夜の森を再現した一角では、木の香りや時折頬に当たる葉を感じつつも、真っ暗闇なので歩くのも一苦労でした。2階にはカフェと図書スペースがあり、森を散歩した後の休憩所としても最適です。森の家の周辺では鳥や野豚などの動物もいて、立派な角を生やした鹿を間近に見ることができました。

広大なグリーンベルトには、まだまだ楽しい施設や美しい森、素敵な遊歩道がたくさんあります。せっかく自然豊かな街に住んでいるのだから、私もドイツ人のように森の中を散歩したり、サイクリングをしたりして、もっと自然に親しみたいと思いました。

Alter Flugplatz:Am Burghof 55, 60437 Frankfurt
Stadtwaldhaus:www.stadtwaldhaus-frankfurt.de

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。
 
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