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Mo. 29. Nov. 2021

幻のリンゴを探しにハ-ゼルドルフの自然果樹園

リンゴがおいしい季節になりました。ドイツの人は本当にリンゴが好きですよね。私の勤めている幼稚園のおやつも、いつもリンゴ。子どもたちも大好きで、皮は剝かずにそのまましゃりしゃりと食べちゃいます。昔から伝わるリンゴの童謡もありますし、りんごケ-キの種類もいろいろ。りんごジュ-スにりんごジャムなど、リンゴはドイツの食卓に欠かせないのではないでしょうか。店には多くの品種のリンゴがあり、その味もさまざまです。私が住むここヴェーデル市の近くに、大変珍しいリンゴが採れる果樹園があると聞いて早速訪ねてみました。

エルベ湿地帯エルベ湿地帯

その自然果樹園は、ハンブルグ市から西へ約27キロ、のどかな田園風景が美しいエルベ川沿いの小さな村ハーゼルドルフにあります。エルベ湿地帯であるこの地域は、特に果樹栽培と酪農が盛んな所です。ハ―ゼルドルフの自然果樹園は1986年、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン州の自然保護団体によって、伝統的な古い果実種を存続させるために作られました。その魅力はエルベ湿地帯古来の果樹園が再現されていることです。ヒツジの放牧によって化学肥料を一切使わないなど、動植物の集まる生息場としての環境が整えられています。7月から11月の収穫期はもちろん、リンゴの花がきれいな春もたくさんの人々が訪れます。自由に果実を採っていいのですが、1人10キロまでという制限があります。市の所有地になっているリンゴなので、もちろん無料です!

リンゴの木がたくさん!リンゴの木がたくさん!

およそ2ヘクタール広さの果樹園には、約500本の果樹(リンゴ、梨、プルーン、サクランボ)があり、リンゴは306本、126種類もあるそうです。その古いリンゴ種は貴重なもので、もうどこにも売られていません。現在市場に出回っているリンゴは、長い年月にわたり大量栽培に相応しいように改良されたもので、昔から残っている品種で店に出回っているのは「Cox Orange」という種類だけだそうです。リンゴの木には一つひとつ名札が掛かっていて、種類の名前と時代が書かれています。例えば「プロイセンのアルブレヒト王子」や「ハーゼルドルフの美女」など、「キラキラネ-ム」のついた不思議なリンゴもあって、古い種だと1700年代や1800年代のものもありました。

のんびりヒツジさんのんびりヒツジさん

さて、「いざ、りんご狩り!」と用意したかごを持って、ヒツジたちの「落とし物」を踏まないようにぴょんぴょん、いそいそ果樹園にたどり着いたのですが……リンゴはもうほとんど残っていませんでした。園の管理人さんの話だと、今年は雨が多く不作で、わずかになっていた実は早く来た人がすっかり採って行ってしまったとか。残念!来年の秋また来よう。ちょっぴり悲しいので、帰り道に八百屋さんでリンゴを買って帰りました。

岡本 黄子(おかもと きこ)
ハンブルグ郊外のヴェーデル市在住。ドイツ在住38年。現地幼稚園で保育士として働いている。好きなことは、カリグラフィー、お散歩、ケーキ作り、映画鑑賞。定年に向けて、第二の人生を模索中。

 
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