Hanacell

隠れ家のような観光名所 旧商工組合福祉住宅

ハンブルクの観光名所として、ガイドブックには必ず載っているのに、「どこにあるのですか?」と質問されることの多い「旧商工組合福祉住宅(Krameramtswohnungen)」。ガイドブックには、ミヒャエル教会の近くと書いてあるのですが、教会の周りを歩いても、それらしい建物は見当たりません。実は、旧商工組合福祉住宅は通りに面しておらず、一度、別の建物を通り抜けなければならないので、ガイドブックの写真を目当てに探すと、見つけることができないのです。よく見ると、建物入り口の鴨居の部分に「Kramer Amtswohnungen」と彫られているのですが、ほとんどの人は見逃してしまうでしょうし、「関係者でもないのに、ここに入って行ってもいいのかしら?」とちゅうちょしてしまうような入り口なのです。住所はKrayenkamp 10/11ですので、興味を持たれた方は、住所を頼りに行ってみてください。

旧商工組合福祉住宅
通りに面している、旧商工組合福祉住宅への入り口の建物

狭い路地を挟んで建つ木組みの家は、両サイドそれぞれに5つの住居があり、1676年から、商工組合会員の未亡人のための住居として使われていました。そんな時代から福祉住宅があったとは驚きです。ハンブルクは古くから商人が強く、自由市民であることを誇りにしていましたから、そういう意味で福祉に対する関心も強かったのでしょう。1863年からは管轄が市に移り、1969年まで老人ホームとして使われていましたが、その後1971~1974年にかけて改修が行われ、建物の一部が17世紀の住居の様子を再現する博物館(Kramer-Witwen-Wohnung)となりました。概してドイツの住居は日本よりも天井が高いものですが、この建物は、日本人の私から見ても、天井が低く、圧迫感を感じました。階段も狭くて急ですし、洗面所なども低めでしたので、当時の人々は、今よりも背が低かったのかもしれません。当時の家具、調度品のほか、婦人たちの手芸作品などが展示されています。

旧福祉住宅
ガイドブックで見かけるおなじみの写真。両側とも旧福祉住宅

建物のほかの部分は、アンティークショップやレストランとなっています。ハンブルクのお土産品も売られていますが、古本屋やオルゴールの専門店など、ここにしかない小さなお店が並んでいますので、一つ一つ見て歩くのも楽しいです。レストランでは、ラプスカオス(塩漬け肉、ニシン、じゃがいも、玉ねぎ、赤ビーツなどを煮込んだ料理)などハンブルクの郷土料理が楽しめます。古い木組みの家なので、床が傾いており、ずっと座っていると平衡感覚がおかしくなりそうなのですが、当時に思いを馳せることができ、それもまた一興です。日本からお客様がみえたときに、お連れしてはいかがでしょうか。

www.kramerwitwenwohnung.de

 
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