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Mi. 26. Jun. 2019

世界を魅了するマイセン磁器、製造の舞台裏をのぞく

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ドレスデンからエルベ川を25kmほど下ったところに、マイセンという街があります。ここはヨーロッパで初めて白磁器製造に成功した「マイセン磁器」で有名です。現在もこの街の工房で数々の美しい磁器が生み出され、世界各地で人気を博しています。年に1度春に開催される工房オープンデーでは、実際に働く職人たちの仕事場を間近に見られます。この春、普段は見ることができない舞台裏をのぞいて来ました。

人形の装飾を器用に行う見習い工の青年
人形の装飾を器用に行う見習い工の青年

磁器の製造は分業され、専門の職人がそれぞれの工程に就いています。製品の形を作るろくろ工や型工、細かい部品付けや装飾を施す職人、絵付師と細かく分かれて働くのです。まず、ろくろや型を使い素早く粘土から形をおこしていく成形職人の自然な手つきに驚かされました。一寸の狂いもなく、粘土の食器はすべて同じ大きさ・厚さに仕上がっていきます。それに飾りや模様がつけられる場合は、さらに専門の職人の手に渡ります。例えば人形の製作では、各部位をつなげ、服のしわや髪の線をつけるのが彼らの仕事です。手のひらや指先を器用に動かし、人形を生き生きとした形に仕上げていきます。その後、製品は素焼きされ、次の段階である絵付けに入っていきます。絵付けする職人たちは一定の期間、ある1つのテーマを描きます。例えば花、動物、風景といった担当が割り振られ、そのなかで絵柄や色をバランスよく構成し描いていきます。新作では絵付け職人たちが直接デザインアイデアを出すそうで、実際に試作の柄をいくつかのコップに描いている職人もいました。小さな指ぬきから巨大な瓶まで、さまざまな大きさや形の製品に迷いなく筆が運ばれます。シンプルな柄であれば数分から数時間で完成しますが、複雑な風景画や描く面積の大きいものは数カ月かかることもあるそう。

テレピン油の匂いが立ち込める絵付けの部屋
テレピン油の匂いが立ち込める絵付けの部屋

風やほこりによって製品に影響が出るため窓は開けられず、室内は暑いくらいでした。しかし、そのほかはとてもリラックスした職場です。花柄のワンピースを着てアクセサリーを身につけた職人が仕事をしながら見学者に気さくに話しかけたり、製品を間近に見せてくれたりと、堅い職人のイメージが払拭されました。20代の若い職人から熟練の職人まで幅広く活躍し、また見習いの職人たちもすでに慣れた手つきを披露してくれたのが印象的です。

見学者は仕事机のすぐ脇まで近づける
見学者は仕事机のすぐ脇まで近づける

マイセン磁器の一点一点がこうした温かで隣人のような気さくさのある人々の手によって作られていることを知り、これからは店頭に並ぶ一級品をもっと身近に感じることができそうです。

マイセン磁器製作所(一般見学ツアーは随時開催):
www.erlebniswelt-meissen.com

勝又 友子
東京都出身。ドイツ、西洋美術への関心と現在も続く職人の放浪修行(Walz ヴァルツ)に衝撃を受け、2009年に渡独。ドレスデン工科大学美術史科在籍。
 
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