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Do. 09. Dez. 2021

フランクフルトでの新たな挑戦! 陶芸家の志田美知子さん

デュッセルドルフで20年以上活動していた日本人陶芸家の志田美知子さんは、昨年春にフランクフルトへと活動拠点を移し、昨年末にアトリエをオープンしました。「芸術としての陶芸ではなく、日常的に使えるものを作りたい」との考えで、皿や湯飲み、茶碗など、普段の生活に自然と取り入れられる作品が魅力です。

日常に自然と溶け込み、普段使いができる陶器日常に自然と溶け込み、普段使いができる陶器

陶芸に使用するのは、限りある採掘した土であるため、環境にも配慮したいとのこと。そのため素材を無駄にせず、実際に使えるものを制作しているのだそうです。実用性を考えて作られただけあって、色味や質感、手触りが心地良く、使いやすそうなものばかり。

陶器はアトリエで直売されており、中でも美しい水色の作品が目を引きました。志田さんは『王家の紋章』というマンガに夢中になっていた際にエジプトのターコイズ色に惹かれたそうで、陶芸工房で研修生をしていた時もこの色を担当していたのだとか。こうした色や質感は、自身で調合した釉ゆうやく薬から生まれます。割れにくい釉薬の配合、陶器の形状、そして焼き方などを工夫しながら、全工程を一人でこなしているのです。また、自然のものを相手にしているので、気候や土によって毎回違う結果になるそう。こうした微妙な変化は全て制作ノートに記録されています。一つとして同じものがないことが面白く、飽きることがないのだそうです。

ろくろでひいて、圧をかけることで強度を増すろくろでひいて、圧をかけることで強度を増す

日本で生まれ育った志田さんですが、高校2年生の時、周囲と同じように大学へ進むことに疑問を感じ、当時デュッセルドルフでレストランを経営していた方と知り合ったのをきっかけにドイツへと移住してきました。ドイツで働きつつ、日本で陶芸経験があったことから、陶芸の工房に連れて行ってもらい、そこで研修を受ける話が持ち上がったそう。ところが、永住ビザ取得の準備をしていた研修開始直前にその話が流れてしまったのです。藁をも掴む気持ちで訪れた陶芸学校で、陶芸家マイスターを紹介され、そこでの研修が決まりました。当時はプロダクトデザインが主流で、ろくろで制作する陶芸家が少なくなっていた時代。それでも自分の手で作ることにこだわり、これまで活動されてきたそうです。

陶芸は毎回微妙な違いがあり、何度やっても飽きないと語る志田さん陶芸は毎回微妙な違いがあり、何度やっても飽きないと語る志田さん

地域によって好まれる色が違うそうで、その土地のニーズに合った作品制作はもちろん、自身が必要とする器を作ったりとバランスを取りながら制作に打ち込んできた志田さん。好きなことで生計を立てられる喜びを還元するように、作品に取り組んでいます。最近までは、デュッセルドルフから持って来た素材を使って制作していましたが、今後は新しい仕入れ先で原料調達を行うことになります。仕入れ先が変わると原料も変わるので、これからまた色合いや焼き上がりなど、微妙な調整を繰り返すことに。試行錯誤をしながら、新たな作品作りへと挑戦が続きます。

志田さんのウェブサイト:https://michiko-shida.com

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。 Twittter : @nikonikokujila

 
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