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今年はオンライン開催! ユニークな視点のリヒター映画祭

フランクフルトで毎年開催されるリヒター国際映画祭が、今年で14回目を迎えました。ロックダウン以降、映画館で映画を見る機会も少なくなり、映画ファンや映画関係者にも厳しい時期が続いています。そんな時だからこそ映画を楽しんでもらおうと、4月27日(火)~5月2日(日)まで、オンラインで映画祭が開催されていました。

オンラインで楽しめる映画祭オンラインで楽しめる映画祭

今年の映画祭では、ドイツ内外の作品約50本を上映。メジャーな娯楽超大作とは一線を画し、毎年設定されるテーマに沿ってユニークな作品が選ばれます。過去のテーマには「都市」や「真実」、さらに「パワー」や「混沌」などがありましたが、今年は「変化」。新型コロナウイルスによるパンデミックで、世の中が急激に変化した今だからこその主題といえるでしょう。映画祭の上映作品は、オンデマンドで自宅から観ることができます。1作品につき8ユーロで、自分が気になる作品だけを選んで視聴できるほか、全作品が楽しめるフェスティバルパスや、「ヨーロッパ」、「女性」、「短編」、「ドキュメンタリー」のように特定のカテゴリーをまとめたセットパスなどもありました。

ユーチューブでインタビューやディスカッションを視聴可能ユーチューブでインタビューやディスカッションを視聴可能

この映画祭の魅力の一つは、映画に関するディスカッションです。2018年から始まったこの企画では、映画作品を鑑賞するだけでなく、映画関係者や映画文化といったさまざまな視点から、映画業界全体について考えることのできる興味深いプログラムです。今年はユーチューブでライブ配信され、ベルリン映画祭の芸術監督カルロ・チャトリアン氏をはじめ、プロモーションディレクターやジャーナリストなど、欧州の映画業界に携わるパネリストたちの活発なディスカッションをリアルタイムで観ることができました。

VRゴーグルを装着してVR作品を自宅で鑑賞できるVRゴーグルを装着してVR作品を自宅で鑑賞できる

個人的にこの映画祭で興味を持ったのが、VR作品部門です。これまでは長編、短編、芸術作品の3部門で賞が贈られていましたが、2017年からはVR賞が追加されました。VRのヘッドセットを装着することで、自分が映画の世界に入り込んだかのような仮想現実世界を視覚的に体験することができます。期間中はVRゴーグルを無料でレンタルできるので、自宅でもVR作品を楽しむことが可能。自分の視点に合わせて作品内の映像も移動するので、360度全てを見渡せます。また立体視により、平面画像よりもさらにリアルに映像を感じられました。

また今年の夏には野外上映も予定されており、状況が落ち着けば大きなスクリーンでの鑑賞もできそうです。映画館で映画鑑賞ができる日を楽しみに、オンラインでの映画祭を応援していきたいと思います。

リヒター国際映画祭:https://lichter-filmfest.de

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。 Twittter : @nikonikokujila

 
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