毎年初夏を迎えると、私が住んでいるヴィースバーデンでは街全体を上げての大きなお祭りが開催されます。それが「ヴィルヘルム通り祭り」(Wilhelmstraßefest)です。その名の通り、このお祭りの舞台は、いつもは車が通るだけの主要な道路の一つであるヴィルヘルム通り。この通りが3日間、全長約1キロにわたって歩行者天国となり、道路両サイドに屋台が置かれます。あちこちの屋台からはいい匂いがし、普段は落ち着いた雰囲気のこの道路も、このときだけは人だらけの道に様変わりします。今年は6月12〜14日に開催されたので、遊びに行ってきました。
人々でにぎわうヴィルヘルム通り
また、街に何カ所かある広場の至る所にステージが設置され、ジャズやポップス、サルサなど、さまざまなライブ音楽に囲まれ、まるで街全体がステージになったかのような光景が広がります。道を歩けば、ワインやビールを片手に踊る人がいたり、ステージ前で大声を出して一緒に歌う人たちがいたり。この日のために、子どもから大人まで、ダンスや音楽、武道などのパフォーマンスを披露するために練習を積み重ねている人も大勢います。私や子どもたちの友人の中にもパフォーマンスを披露する人もいて、単なる観客とは違うワクワク感を与えてくれました。
クアハウス前に設置されたステージ会場
にぎやかなヴィルヘルム通りから州立公園であるクアパークの方へ移動すると、白で統一されたテントがたくさん立ち並んでおり、ハンドメイド商品を販売しているゾーンがあります。かわいいベビー服やエスニック系の洋服、小さめの石をあしらったアクセサリーや幾何学模様の入った器など、幅広い商品が並んでいました。その奥にはフランスのチーズやスイーツ、ハムなどのコーナーもあり、お土産にするのはもちろん、テント横にはそれらと一緒にワインを楽しむ人たちもたくさんいました。
クアパークのさらに奥、芝生の広がる場所では、子ども用の会場が設置されていて、バウンシングキャッスルやミニアスレチック、大きなスクリーン上でニンテンドーのマリオカートを対戦できるコーナーなどがあります。キャラクターと写真を撮れるコーナーもあり、小さい子どもたちの笑い声が響いていました。
絶叫が響き渡る、人気の回転ブランコ
このお祭りを毎年楽しみにしている地元の人も多く、待ち合わせをしていなくても、お祭りに来ると偶然ばったり知り合いに出会って、そこから会話が弾み長時間一緒に時間を過ごすこともよくあります。ドイツに来た当初は全くなかったこの「ばったり」が、年々増え続け、自分がこの街に溶け込んできた幸せを感じさせてくれるのでした。
2013年からヴィースバーデンに在住。日本とドイツで出産を経験し、現在は2児の母。つたないドイツ語にあくせくし、日々格闘中。人の工夫が伝わる建造物や食器を見るのが好き。



インベスト・イン・ババリア
スケッチブック




