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ドイツならではの夏休み、ワインとカヌーとティッピ

ライプツィヒとワイマールの中間に流れるザーレ川とその支流であるUnstrut川流域は、ドイツの中でも質の高いワイン産地として有名です。760ヘクタールにも及ぶ渓谷に分布しているブドウ畑の歴史は、1000年以上にもさかのぼります。面積の約9割がザクセン=アンハルト州に、残りはテューリンゲン州に属します。旧東側に位置するこのワイン生産地は、ドイツ統一後に西側との経済格差に負けることなく、多くのワイナリーは家族経営で世代を受け継いで続いています。

大小あるそれぞれのワイナリーでは、軽食と一緒にグラスワインを楽しめるテラスがあります。この地方では、50種類以上のブドウが栽培されているため、ワイナリーをいくつもはしごして飲み比べをする人たちが多くいます。子ども用にも「キンダーワイン(Kinderwein)」としてぶどうジュースがあるので、家族で出かけるのもおすすめです。我が家もワイナリー巡りを毎年夏の週末の恒例行事にしています。

Saale-Unstrut地方で、とりわけワインの中心的な場所となっているのが、フライブルグ(Freyburg)にある400以上のブドウ栽培者が集まる組合(Winzervereinigung)です。ワインショップやバーに加えて、ワインの歴史や種類について話を聞きながら実際に飲み比べができるプログラムや、地下の醸造所を見学できるツアーなどがあります。

ブドウ栽培者組合の地下醸造所ツアー
ブドウ栽培者組合の地下醸造所ツアー

さらにワイン収穫に加えて、この地方はカヌーによる川下りでも有名です。川沿いのあちこちにキャンプ場があり、持参したテントで寝たり、キャンピングカーで過ごしたりと、それぞれ自由な夏休みが楽しめます。子どもたちに人気なのは、インディアンのテント「ティッピ (Tipi)」で、丸太を組んだ上に帆布が掛けらた作りになっています。キャンプ場には貸しカヌーがあり、出発前に連絡をして川を下った先で車でピックアップしてもらいます。我が家は、今年の夏休みに初めてキャンプ場「OUTTOUR」にあるティッピの中で寝て、カヌーで川下りを楽しみました。夜はもちろんワインを飲みながら、川沿いで日が沈むのを眺めて過ごしました。今年の夏は過ぎてしまいましたが、来年このようなドイツらしい夏休みを過ごしてみるのは、いかがでしょうか。

カヌーでの川下りとティッピ
カヌーでの川下りとティッピ

フライブルクのブドウ栽培者組合: www.winzervereinigung-freyburg.de
貸しカヌーのあるキャンプ場: www.outtour.de

ミンクス 典子
福岡県出身。日独家族2児の母。「働く環境」を良くする設計を専門とする建築家。2011年より空き家再生社会文化拠点ライプツィヒ「日本の家」共同代表。15年より元消防署を活用した複合施設Ostwache共同代表。
www.djh-leipzig.de
 
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