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癒しを求めて ラマトレッキング

長いまつ毛に、にんまり微笑む表情。そして穏やかな性格をした、100キロを超えるモフモフの大きな動物といえば……そう、ラクダ科に属する「ラマ」がいますね(恥ずかしながら私は、最近までアルパカとの見分けがついていませんでした)。

今回、ミュンヘンから車で南に40分のところにあるアイングという地域で、「ラマトレッキング」というものに参加しました。南米にルーツを持つこの愛くるしい動物について、少し理解を深める機会があったのでレポートしたいと思います。

牧場到着時は小雨。ラマもほんのり濡れています牧場到着時は小雨。ラマもほんのり濡れています

当日はLamaland Loherという牧場に、ツアーを申し込んでいた10人が集合しました。ラマの名前や特徴の紹介を受けた後、本日のトレッキングについて相談。あいにく雨予報でしたが、さすがはドイツ! 多数決を取ると満場一致で、予定通り往復5時間のトレッキングをすることになりました。ラマ1頭に1人か2人が付いて、マングファル川沿いの森の中を歩き、ビアガーデンで食事をした後、牧場に戻ってくるというツアーです。

私とペアになったラマの名前はフェデリコ。ここで暮らすラマの中では年上で、リーダー的存在です。ラマは群れで生きており、トレッキングツアーも必ず複数で行われます。急な動きに非常に敏感に反応し、逃避行動を取る動物なので、落ち着いて信頼関係を築く必要があります。意外なことに、リーダーは群れを先頭で引っ張っていくのではなく、誰も取り残されないように一番後ろを歩くとのこと。というわけで、私はフェデリコと一緒に最後尾を歩くことになりました。

小まめに休憩を挟みながら、霧がかかった森の中を歩きます小まめに休憩を挟みながら、霧がかかった森の中を歩きます

ちなみに、アルパカとラマは簡単に見分けることができます。アルパカはラマの約半分に当たる60kg前後の体重。また被毛の肌触りが良いので、毛の加工が飼育目的であることが多いそう。それに対して、ラマは筋肉質で体力もあるので、アンデス山脈などでは主に荷物を運ぶ家畜として飼育されています。寒くて空気の薄い山地でも生活することができるので、バイエルンの気候や標高も案外適しているのかもしれません。

そんなバイエルンにあるアイングは、有名な醸造所があることでも知られています。ここで造られている「アインガー」は、過去にドイツ農業協会(DLG)をはじめとするさまざまなコンテストで金賞を受賞した実力派のビールブランド。多くのレストランやスーパーとも連携しているので、ミュンヘンに住んでいると日常的に見かけます。ラマトレッキングに参加される際は、途中で訪れるビアガーデンにて、ぜひ味わってみてください。

休憩時間はラマのお食事タイム。写真撮影もOKです 休憩時間はラマのお食事タイム。写真撮影もOKです

森の中をただゆっくり歩いて進んでいくので、友人や家族との積もる話に花が咲くラマトレッキング。ラマの面白い表情や行動に終始癒されながら、あっという間の5時間でした。最後には、フェデリコとの心の距離も少し縮まったように感じます。

大浦 詩織カミラ(おおうら しおり)
ミュンヘン生まれ、10歳ごろから京都育ち。大学卒業後、再びミュンヘンに戻る。もともと異文化教育や日独間のコミュニケーションに興味があり、ドイツのPR会社Storymakerに就職。J-BIG編集部として、在独日系企業の情報発信も行っている。 www.j-big.de

 
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