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Fr. 24. Mär. 2017

ベルリンの難民をめぐる現状

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ドイツの他都市と同様、2015年はベルリンも難民の問題で大きく揺れました。今年1年でベルリンにやって来た難民は6万8000人以上(12月1日現在)と言われ、2013年の約6000人、2014年の1万2000人という過去の数と比較するまでもなく、前例のない事態でした。

11月初頭のある日の夕方、ティーアガルテン地区のトゥルム通りにあるベルリン州保険社会局(通称Lageso)の前に足を運んでみました。ここはベルリンにやって来た難民が最初に登録をする施設です。難民の問題が取り沙汰されるようになってからも、身の回りの生活が変わったという実感はさほど持っていなかったのですが、ここでは入り口にフェンスが張られ、一時収容施設へ向かうと思われるバスに、われ先にと乗り込もうとする人々の間で小競り合いが起きるなど、物々しい雰囲気が漂っていました。

ベルリン州保険社会局前
トゥルム通りにあるベルリン州保険社会局前の様子

トゥルム通りで最初の登録を済ませた難民が次に行くべき場所は、ヴィルマースドルフ地区のブンデスアレーにある二つ目のLagesoです。トゥルム通りの施設の負担を軽減するために、元は銀行で空き家になっていた建物を急きょ改修して10月半ばにオープンしました(ちなみに、ここの待合室の椅子はいまだ完成のめどが立っていないベルリン新空港から運ばれてきたものだとか)。ここでは健康診断、証明写真の撮影、指紋採取など、より詳細な登録が行われ、申請者はドイツで難民として認定されるかどうかの結果を待つことになります。入り口付近にいた門番の男性に、1日にどのぐらいの亡命申請者がここを訪れるのかと聞いてみたところ、「日によって異なるが、大体300人から500人ほどがやってくる」という答えが返ってきました。

現在ベルリンの市内全域には大小合わせると約90(計2万1500人分)の宿泊施設がありますが、さらに2万4000人分の施設が早急に必要とされています。11月頭には旧テンペルホーフ空港の3つの格納庫が施設に変わり、約2300人が入居しました。しかし、トイレやシャワーなどを含めた居住環境は十分とは言い難く、11月末には食事配給の際に難民同士の間で暴動が起きる事態となってしまいました。

特に深刻な現状は、前述のトゥルム通りのLagesoが機能不全に陥っていることです。申請の予約を取るために深夜から多くの家族連れが並んだり、医療手当や住居の延長手続きといった急を要する用件を抱えた人が寒さの中何日も待ち続ける状況を11月半ばにメディアが報じると、首都ベルリンの混乱にドイツ全土が衝撃を受け、Lagesoの局長とベルリン州の社会相の責任を問う声も高くなっています。

このような状況を受け、来年前半には難民問題を専門に扱う新しい役所が設立されることが決まりました。多くの市民が難民のために手助けをするポジティブな動きも生まれましたが、それでもなお、今後の展望が見えないまま、街はクリスマスを迎えようとしています。

 
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中村さん中村真人(なかむらまさと) 神奈川県横須賀市出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。現在はフリーのライター。著書に『ベルリンガイドブック』(ダイヤモンド社)など。
ブログ「ベルリン中央駅」 http://berlinhbf.com
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