Hanacell

バスケットボール観戦記

フランクフルトのプロ・バスケットボールチーム「スカイライナーズ(Skyliners)」は、2000年にドイツ・カップ優勝、04年にナショナル・チャンピオンシップ優勝の実績を持ち、常にブンデスリーガ1部で戦い続けているチームです。ところが、今季は苦戦を強いられ、最終戦を前に全18チーム中まさかの16位。下位2チームが2部に降格するという規定で、チーム史上初の2部降格の危機を迎えての最終戦は、17位のルートヴィヒスブルクとの直接対決でした。ここで勝てば1部残留が決まるとあって、両チームとも絶対に負けられない1戦。4月27日、そんな白熱の最終戦を観戦してきました。

試合
華麗なパス回しと次々に決まるシュートを目にすると、
ライブならではの緊張感と興奮を感じます

会場となったのはスカイライナーズのホーム、フラポート・アレーナ(Fraport Arena)。5002席ある観客席が完売となり、同チームのサポーターに埋め尽くされた会場が、この試合の注目度の高さを示していました。チアリーダーたちがコートに花道を作り、スポットライトと共に選手1人ひとりが登場すると、観客の声援も一際大きくなり、試合への期待と緊張感が高まります。

20:00に試合が始まると、観客は全員起立して声援を開始。スカイライナーズのロゴ入りのハリセン状の応援グッズが配られ、チアリーダーの掛け声に合わせてそれを打ち鳴らします。観客の声援とハリセンの音を全身で受けながら迫力あるプレーを観ていると、何とも言えない一体感に気分が高揚します。場内は熱気に包まれ、選手の士気も観客の興奮も最高潮に達していました。

応援グッズ
会場で配られた応援グッズ。
蛇腹に折ってハリセンにし、打ち鳴らして応援します

立ち上がりは、スカイライナーズが強固な守備で敵を圧倒していました。相手のボールを奪って素早いドリブルでゴールへ運び、確実にシュートを決めるたびに、場内に歓声がこだまします。鋭いカットインや華麗な3ポイントシュート、敵のファウルを誘ってのフリースローなどで点を重ね、前半はスカイライナーズが終始リードしていました。

試合の流れが変わったのは後半、この日それまで最高得点を挙げていたピーコック選手が敵のファウルに逆上して退場処分となり、スカイライナーズの他選手とサポーターに衝撃が走ります。これを機に、敵が反撃を開始。しかし、ピーコック選手が抜けた穴を埋めるべく、スカイライナーズも得意の守備と果敢な攻撃で渾身のプレーを展開しました。両チームともに全力を尽くした素晴らしい戦いでしたが、リードを守りきったスカイライナーズが77対72で勝利し、1部残留が確定。選手とサポーターが勝利に酔いしれ、歓喜のうちに今シーズンの幕を閉じました。

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。
 
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