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エルプフィルハーモニー、360度パノラマのプラザ展望台

今年の1月11日、ついにオープンしたハンブルクの新名所、エルプフィルハーモニー。こけら落とし公演の様子は、ドイツ国内だけでなく、世界中で放映されました。新本拠地が出来たことに伴い、NDR(北ドイツ放送交響楽団)は、NDR Elbphilharmonie Orchester(北ドイツエルプフィルハーモニー管弦楽団)と改称されました。

エルプフィルハーモニーの断面グラフィック
エルプフィルハーモニーの断面グラフィック

建設費用が、当初の予定からどんどん膨れ上がり、何度も工事が中断されたために、約7年遅れて完成した同ホール。ハーフェン地区のエルプ川沿いに位置し、下は赤レンガ作り、上部は大胆な波型にデザインされたガラスが目を引く建物です。その6階のジョイント部分に、プラザと呼ばれる展望台が入っています。

いつまで経っても建設途中の建物を見て、ハンブルクっ子は、「金食い虫」と揶揄(やゆ)したものですが、オープンしてみれば大人気。今年度のコンサートチケットは早々に完売してしまったそうです。音響設計は、東京のサントリーホールも手掛けた豊田泰久氏。世界屈指のコンサートホールと評判です。知人のNDR楽団員は、「良い音はこの上なく美しく響くが、良くない音も、ごまかされず正直に響く」と話していました。演奏家にとっては「実力が如実に表れてしまうホール」と言ったところでしょうか。

エルプフィルハーモニーの建物内にあるプラザ展望台は地上37m、建物のちょうど真ん中あたりに展望台があり、ここまでは無料の入場整理券「プラザチケット」で入ることができます。安全上の理由から人数制限があり、確実に入場したい場合は、事前にインターネットで希望日時を予約(2ユーロ)した方が良いかもしれません。私は朝早く行ったので、すぐに入ることができましたが、帰る頃には、幼稚園や小学生の社会見学の団体が並んで、入場を待っていました。

展望台
建物の周り360度のテラス部分が展望台

建物に入ると、白いトンネルの中を82mの長い緩やかな、世界初の曲線エスカレーターが約2.5分かけて、パノラマビューまで導いてくれます。カーブゆえに終わりが見えず、天井と側面の境界もない空間は近未来的で、別世界へのいざないを感じさせます。プラザは、コンサートホールのホワイエも兼ね、レストランやカフェ、エルプフィルハーモニー関連グッズのショップと、ホテル「ウェストイン」のロビーが入っています。

この曲線を活かした建築は、優雅でありながら近代的で、一見の価値があります。そして展望台からは、エルベ川とハーフェンシティ、ハンブルク旧市街を360度見渡すことができます。ハンブルクに来られたら、ぜひ「プラザでお茶を」。

エルプフィルハーモニープラザ展望台: www.elbphilharmonie.de/de/plaza

井野さん井野 葉由美(いの はゆみ)
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?

 
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