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ジャパンダイジェスト
Mi. 08. Apr. 2020

ギャラリー茶室ITOで日本人彫刻家の展覧会

シュトゥットガルトのカンシュタット駅から歩くこと10分、いろんな植物に囲まれた隠れ家のような建物が見えてきます。入口右の壁には、日本語で「糸」と書いた布製の掛け軸。ここは、茶室兼ギャラリーの「ITO」です。ITOはシュトゥットガルト在住の写真家、ペーター・グランザーさんが手がけているプロジェクトで、アートだけではなく異文化交流の場としてつくられました。この会場で、彫刻家で友人の下川慎六さんが個展をやるということで、訪れてみることに。

彫刻家の下川慎六さん彫刻家の下川慎六さん

大きなガラス戸をくぐり抜け、黒を基調とした室内へ。こじんまりとした空間ですが、重厚な展示ステージが2つと、お客さんが座ってお茶が飲める長いカウンターがあります。とても落ち着いた日本的な雰囲気。シュトゥットガルトにいながら、このような空間に出会うことができ、奇跡のように思います。

下川さんの個展タイトルは「スタンダード」。展示ステージには下川さんの石の新作4点のほか、ビデオ作品1点と空間の真ん中に1本の「木」のインスタレーションが展示されています。下川さんの今までの作品は5トン、10トンと巨大なものが多く、それらに比べると、今回の作品は最小クラス。インスタレーションの木を除いて、どれもが棚に収まるぐらいコンパクトで精巧なものになっています。「スタンダード」とはどういうことだろう、としばらく考えましたが、作品を直接手に乗せてもらって、やっとその意味が分かりました。ここではあえて書かないことにしますが、作品の秘密を知るには手に取ってみてください。石の程よい重みと表面処理の細かさも伝わってきます。

インスタレーション作品インスタレーション作品

石作品の素材は、それぞれベルギーとイタリアの大理石、ドイツの石灰岩と砂岩、ノルウェーの花崗岩。数十時間をかけて丁寧に切り出し、磨いて仕上げたそうです。まるで宝石のように表面がキラキラしていて実に美しい! さらに、今回展示されているビデオ作品は、1点だけ異色を放っています。「彫刻そのものをテーマにして制作し、その解釈の可能性を広げられないかと考えている。その表現方法は、クラシックな立体としてだけではなく、ビデオや写真、パフォーマンスなどさまざまなメディアにわたる」という下川さんの言葉から分かるように、彼は彫刻家ですが、伝統的な3Dのものだけではなく、2Dのものやミクストメディアの作品も作っています。

こだわりの茶道具こだわりの茶道具

展示は3月27日(金)まで。ITOは通常金曜の午後だけ開いていて、3月13日(金)はアーティスト本人も在廊している可能性が高いです。日本や台湾のお茶をいただきながら作品鑑賞できるのも、ITOならでは。ご興味のある方はぜひ、遊びに行ってみてください。

ギャラリー茶室 ITO:www.ito-raum.de
※要事前予約

郭 映南(かく えいなん)
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
Instagram : @einankaku

 

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