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Mi. 25. Nov. 2020

聖母教会周辺の復興レポート(第8街区)

聖母教会はノイマルクト広場の中心にありますが、気持ちこんもりと盛り上がった場所に建っています。故意にそうなったのか、あるいはそのような場所があえて選ばれたのかは不明ですが、聖なる場所という性格を考えると、後者の可能性がなきにしもあらず。1945年のドレスデン爆撃により破壊された瓦礫の聖母教会とその前に広がる牧草地、羊の群れが写った有名な写真がありますが(1957年撮影)、今日の周辺の賑わいを見ていると、そのギャップに驚かされます。

シュロス通り,レジデンツ城,第8街区
シュロス通り。左がレジデンツ城、右が第8街区

私がドレスデンに住み始めたのは聖母教会の頂上に十字架が据え付けられた後で、それから今日まで聖母教会周辺の復興の過程をつぶさに見てきました。復興事業が始まってもすぐに着工するのではなく、地下部分の遺跡が調査され、100年以上も前に廃棄用の穴に投げ込まれた犬や食器類が発見されたことが新聞で報道されていました。調査終了後にようやく工事開始となりましたが、街の経済状況が傾いて中止の危機が訪れたり、幾多の変更案が持ち上がったりと、紆余曲折ありました。しかし、現在では8つに区割りされた街区のうち第5街区までが完成し、第6、7街区は基礎工事段階ですが、第8街区については外観が立ち上がり、シュロス通り沿いの最後の空白が埋まりつつあります。

第8街区は壁画「君主の行列」のあるシュタールホーフの南に隣接し、シュロス通りを挟んでレジデンツ城と向かい合っています。1396年にはユダヤ人地区だった小道を含み、爆撃以前は 16、17世紀頃から存在したマニエリスム様式のファサードを持つ豪壮な建物が建ち並んでいました。狭く感じられる通りにそびえるレジデンツ城のファサードは圧巻で、その片側が廃虚のままという状態は、実際以上に空っぽという印象を強く与えていました。かつては、世界的に名の通っていた画廊が軒を並べていたシュロス通りのこの場所は、ドレスデンの中でもとくに密度の濃い一帯であったと思われ、それが今、ようやく蘇りつつあります。

この街区の目玉は近くオープン予定の5つ星のスイスホテルで、商業施設のほかに住居も含まれています。大型ショッピングモールが相次いで完成し、昨年暮れにイタリアのハイジュエリーブランド店がオープンしたことは、今後のドレスデンの経済的な活気が見込まれている証拠でしょうか。引き続き、復興レポートをお楽しみに!

ファサードを印刷した仮囲いで覆われた工事現場
ファサードを印刷した仮囲いで覆われた工事現場。右は交通博物館

福田陽子さん福田陽子
横浜出身。2005年からドレスデン在住。ドイツ人建築家の夫と娘と4人暮らしの建築ジャーナリスト。好奇心が向くままブログ「monster studio」公開中。
http://yoyodiary.blog.shinobi.jp/
 
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